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日米の目標管理


目標管理の大切さは論を待たないが、目標を作ることは難しいものでもある。何をしたいか、何をすべきかの意思を持つことが意外と難しいものである。

仕事での目標管理は、成果主義の名の下に多くの企業で一般化してきた。しかし、目標を立てることの訓練と、その目標達成度を評価するプロセスに熟達しないと、本当の成果主義に則った目標管理はできない。また、そうしたやり方はその組織の風土、組織に属する人たちの価値観と密接に関係しているものである。

フランソワーズ・モレシャンの話を日記に書いたが、その続きでもうひとつ感心したことを書いておく。彼女が、日本のシャネル・美容部長として仕事をやり始めたとき、アメリカ的やりかたをするのが当然だと思って、「営業成績の順番を公表して、みんなの士気を高めましょう」と提案した。そうすると、日本人の幹部たちは、「そのときに営業成績を上げられなかった人は可愛そうですね」といったそうである。

それを聞いたモレシャンは、「日本人の人を思う気持ち、やさしさに感銘を受けた」と言っていた。日本人の、みんなが仲間と一緒になって、誠実に精一杯仕事をする気質を知り、アメリカ的な成果主義(という言葉は英語にはないが)のようなやり方は止めたそうである。一昨日見たテレビの中で、そういう意味のことを語っていた。郷に入れば郷に従えという常道である。

日本という郷には郷のやり方がある。それはその郷に住む人たちの人間性に根ざした自然な、誰もが納得するやり方である。そのことを忘れて、安易な個人主義的成果主義に走るのではなく、仲間としてチームとして、達成すべき目標を設定し、それに到達するためのプロセスを考え実行していく、そのための対話と学習をしていくことが重要である。

アメリカに成果主義という言葉はない。あるのは「目標を達成するためのマネジメント」 (MBO:Management by Objectives)である。半世紀近く前にドラッカーが言ったことである。アメリカでの目標管理というのは、一種のインセンティブプログラムであり、目標を達成するために必要なことを認識し、足りない知識やスキルを身につけさせるために上司は部下を指導するのである。そして、目標はチームで達成するものである。

先を見てやるべきことを考え、達成するためのプロセスを考え、チームで役割分担をして仕事をする。この「チームで仕事をする」ということの重要性をアメリカの経営者たちは(連邦政府・商務省も含めて)、日本の経営から学んだのである。そのことを日本は誇りにすべきである。

ところが、その原点を忘れ、リストラのための目標管理や成果主義になってしまったということはないだろうか。改善ということばも、KAIZENという英語になって久しい。今一度、日本の良さ、国民性に根ざした仕組み、目標管理の重要性とその考え方、プロセスを見直すことが、個人にも組織にも求められているのだと思う。

お客様のお客様の視点で考えること、顧客満足度を高めることが重要なのは当然のことだが、それを成し遂げるのは一人ひとりの社員の想いと努力である。そうした社員の満足なくして顧客満足も業績向上もない。日本の組織は、政府、自治体、企業、地域社会・・・いずれも働く人にやさしくなければ生き残れない。

あなたの組織は、あなたにやさしいですか?やさしくして育ててくれる組織になにをもって貢献したいですか?貢献するためには何を勉強すべきですか?いろんな問いを自らに発して答えていかなければ、目標はつくれませんね。キャリアにおいても人生においても基本はおなじでしょう。

いやいや、モレシャンの話からずいぶんと飛躍してしまった。最近思うのは、「中間管理職の悲鳴」や「仕事とは何か」といったことで、そういうことを囲うかとおもったが、キーボードを叩く指は違うことを書いてしまった。成果主義や日本の洗濯(誤字ではない)に情熱を傾けているある友人のことが頭にあったからであろうか。

今日の言葉: 

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