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Drupal❖  ElggFacebook

 企業や個人が独自のSNSを構築できることを狙った、オープンSNSエンジン Elgg を設置し、試しに使いはじめた。とりあえず「ΣSNS 遊人倶楽部」と命名したが、ΣSNSとは別のサイトだ。仮運用で、誰でも登録でき試すことができるようにした。英語版だが、書き込みには日本語が使えるので問題がない。近々にメニューやヘルプを日本語化しようと思う。

 Elggは、独自のSNS構築を目的に開発された。Elggで提供されるのは、SNS構築に必要なコンポーネント一式であり、いわば自分独自の MySpace作成を可能とする。Elggは複数の大学を含む世界各国の教育機関で利用されるようになっており、またSwatch社のように自社用SNS作成に用いる企業もある。

 2004年からオープンソースで開発が開始された。イギリスのCurverider社がその母体になっている。ソフトはGNUライセンスで無償提供し、ホスティングやサービスを稼業とする典型的なビジネスモデルである。世界のユーザにとってはありがたいことで、みんなが喜んで協力し合うという文化だ。

 一昨年からのオープンSNSの潮流を敏感に感じ取って、Elggも新しい設計思想で再開発された。バージョンも初めて1.xとなり、今年7月事典での最新版は1.6.1 になっている。機能も充実し、多くのプラグインが利用できるようになった。ElggはSNS構築に必要なコア部分、骨格をしっかりさせることに集中し、SNS機能はプラグインで選択、拡張できるようにしている。

 Friends,Group,Blog,Pages,Files,Wireなどを選択できる。ウィジェットを活用したCMS機能もあり、登録ユーザが自分好みのページにできる機能もある。設置してまだ三日しか使っていないので詳細は学習中だ。設置は簡単で、英語版のソースをアップロードした後、セットアップには10分しかかからずすぐ使えた。これがOpenPNEと決定的に違うことのひとつだ。


 これまでのOpenPNEを使ってΣSNSを構築・運用してきたが、カストマイズはPHPソースを修正しなくてはならないことが多く手間がかかって仕方がない。プラグインが少なく拡張がほとんどできない。「小窓」という機能があるが、自分でJavascriptを書かないと追加できない。

「外部公開日記」や「BBCode入力支援」などの追加機能もあるが、PHPソースを改変しないといけない。しかも、そうした協力者のコードは正式にプラグインとして取り入れられないので、上位互換が失われていく。結果的にアップグレードが滞ってしまうし、新しいバージョンになっても機能的には三年前とほとんど変わらない。「外部日記」も使えなくなった。

 OpenPNEは国内ではたくさん採用され、ソニーやNEC、NTTデータなどのSNSでもコアに使っていた。しかし、今年5月までにNECもNTTデータもサービスを停止してしまった。 もちろん不況の影響があるのだが、責任ある運営と継続的な改善をしていくための努力が大変だという理由もあるだろう。それは実際に使い運用している私の実感でもある。世界のオープンソースのやり方と異なるからだと思う。世界に通用するオープンソース開発で日本もがんばって欲しいと切に願う。

 先日ElggとOpenPNEの違いについてはTwitterにもかなり呟いた。OpenPNEにはかなり辛口になってしまったが、開発思想や手法を改善し、外国勢のオープンソースに負けないよう願うからだ。ITのプロが仕事で設置し運営するだけではない。個人(企業内の個人)が短期間に設置・運営できるようにしないと見放されてしまいかねない。三年間言い続けたが、いまだに、国際版だというV3でもセットアップガイドは一枚で書き方は不親切で誤解を招き、結果としてサポートが大変になったままである。


 この数年でいくつかのSNSエンジンが普及してきた。オープンソースでコミュニティのサポートがあっても、SNSエンジンを私のような素人がサーバに設置して、友人・知人との交流に利用できるようにするのは簡単ではなかった。

最初に設置したのAffelio(MITの学生が開発)で、2005年の頃だった。MySpaceやMixiとは異なった設計思想で気に入っていたが、オープンソース開発の方向性を誤り、2006年に商業主義に毒されて消滅してしまった。残念だった。

2006年に日本人中心のSNSの実験・学習サイトとしてΣSNSを開設した。日本語版が必要だったことと、日本のオープンソース開発を応援することもあって、日本人中心で開発しているOpenPNEを採用した。ドキュメントがなく設置にかなりてこずり、丸一日を費やしてしまい、その後もサーバ環境が変わって動かなくなり、一ヶ月以上も運営停止に追い込まれた。もちろん私の知識・技術が足りないからだった。OpenPNEコミュニティ、私と同じ立場の運営者やOpenPNEコア開発者、拡張機能開発者たちの親切な助言にどれほど助けられたことか、感謝に耐えない。


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