旅の宿

ぶらり旅では最終目的地は決めてあるが、そこに至る経路はその日その日の状況次第である。だから宿は早いときは前夜に決めるが、ほとんどの場合その日の昼3時を目処に予約している。遅いときは夕方6時になるときもある。過去何十回も気ままな旅(横浜~奈良往復)をすると宿の選定と予約のコツが分かってくる。

北陸から東海にかけてはアパホテル(ルーツが北陸)が便利であるが、東海道沿線では名古屋~大垣~京都~大阪しかなかった。数年前にパートナーズホテルというのができて、アパが提携したホテルの予約もアパのウェブからできるようになった。価格はアパと類似した設定になっている。昨年頃から、たとえば浜松サゴーホテルを買収して公式アパホテルになった例もある。

このホテルの場合はキャンペーンで現在は一泊3800円で泊まれる。同じ日、名古屋や大垣のアパでは7200円が標準でWeb割引の最安値は6200円である。いずれも素泊りの価格である。同じ名古屋には栄周辺にアパが3軒ある。錦・栄・丸の内だが、なんどか予約先を間違ってしまった苦い経験がある。宿泊代はいつも変化する。どこが一番安いということはないので、三軒をチェックして最安価格のアパを予約する。

大垣のアパも好きでよくとまった。4000円~5000円のときが多くあったがこの数年は季節によるが6000円以上のときが多くなった。名古屋のアパもそうだが知名度があがり利用客が増えたのだろう、満室のときも何度かある。需要には困らなくなったからか、6000円以内で泊まれることは少なくなった。

浜松は名古屋から一回乗換えで1時間半だ。名古屋のアパが高ければ浜松に泊まったほうが割安だ。大垣は名古屋から快速で30分なので、西に移動しているときは名古屋より大垣に泊まることが多かった。もう10回以上泊まっている。

宿を選ぶとき、9割がたは素泊りの宿だ。青春18きっぷを利用して4泊5日で移動しながら旅をするときは、夕方6時チェックイン、朝は7時チェックアウトというのが多く、私にとっては宿は天露をしのいで寝る場所である。だから宿の品質にはこだわらず素泊りで十分だ。寝るのに加えた要件は、Webアクセスが有線または無線で使えることだったが、数年前からはモバイル・ルーターを持参しているので、それも必須条件ではなくなった。

時には温泉宿に泊まる。条件は1万円以内だ。一泊二食でも1万円以内の宿を予約できることがある。大和の榛原に"美人の湯"として人気の美榛温泉がある。通常でも一泊二食9800円で泊まれるときがある。これがシニア割引で6800円だったり、Web直前割引で14000円が半額の7000円で予約できることがある。ただし当日予約は不可で、前日までに予約しないといけない。夕食は結構豪華で量もある。残せないたちなので全部食べて胃がパンパンになって1時間くらい苦しんだことがあった。葛城高原ホテルでも同じことがあったので、それ以来夕食付きは避けるようになった。

素泊り温泉で過去一番安くて満足度が高かったのが白浜温泉の宿だ。一泊3300円、入湯税200円を入れて3500円はうれしい。熊野市の鄙びた無人駅から徒歩20分のところにある鬼ヶ城の宿は3800円だった。温泉はない。民宿をラブホテルにも転用したような宿で素泊り3800円に比べれば、白浜温泉の宿は大満足である。

宿を探していてガッカリすることもよくある。その典型が、表示価格が誤解を生むことだ。たとえば清少納言がの湯池場として名高い榊原温泉の宿は、昔ながらの豪華な夕食で客を釣るような観光旅館が多い。一泊二食数万円が標準だといってもいい。安くて1万数千円なので私の条件に合わないが、そのなかでひとり一泊二食8400円というプランがトップページにあった。これならいい!と思って予約をしようとすると、「お二人一室です。一人では泊まれません。」となる。ガッカリだ。最初からそう書いて欲しい。ほかの宿ではひとりでも泊まれるが、そのときは1万6800円です!となる。

ひとり旅は歓迎されない宿がまだたくさんあるということだ。アパホテルは最初からひとりのビジネス客をターゲットにしているので、予約するときのデフォールトが今夜の部屋、おひとりさま、禁煙または喫煙、シングルの部屋・・・となっている。各ホテルのWebトップページで「空き部屋の検索」をクリックすれば、今夜から2週間分の日ごとの空き室状況と価格の一覧表が表示される。数クリック、数分で予約完了となるのでたいへん便利だ。宿探しに余計な時間と携帯・スマホのバッテリを消費したくない人間には好都合な予約システムである。