熊野古道・長井坂

周参見駅から長井坂を経て見老津駅まで歩いた。GPSログファイルでは、歩行距離12.6km、経過5時間50分、最大標高差299m、最高地点は海抜303mだった。歩数32192歩。

周参見駅11時26分着。駅から100mですさみ海水浴場に出る。先ずはその夜の宿を探す。駅
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近くの民宿は満員との理由で断られた。海辺に面した国民宿舎枯木灘すさみに空き室があったので即予約(素泊り4800円)し、荷物を預けた。12時20分、海岸沿いに歩き始めた。山道(馬転峠)入り口まで約30分は熊野街道(国道42号線)を歩く。

右手に枯木灘を眺めながら車道沿いに歩く。岬を二つ越え山裾を走る国道がトンネルになる数百メートル手前に左手の山に入る道があった。案内はないが、駅でもらったパンフレットに書いてある「馬転峠」への道だと推測して歩いた。"古道"の雰囲気はないが、断崖を横断する道にでると枯木灘を見渡すことができた。眼下に熊野街道が走っている。

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途中だれにも会わず眺望と木々の緑を楽しみながらのんびり歩いた。断崖の道に出た頃に地元の人を見かけて声を掛けた。「ここは名もない地元の道です。長井坂へは向こうに見える山の手前の道を左へ入る。」と教えてくれた。道を下るとまた国道に出た。数百メートル歩くと世界遺産・長井坂の案内板があった。 その横の小さい川を渡ってすぐ左に曲がると緩やかな山間の道になる。5分あまりで紀勢本線の線路際に出る。線路がトンネルに入るところからタオの峠に向かう道だ。

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タオの峠を下る途中の高台に廃校になった小学校があり、田植えの準備で水を張った棚田が見えた。山里に住む人々の暮らしがあるはずだが、人影はない。グーグル地図を見ると紀勢本線と熊野街道の表示があるだけでほかは白紙の状態だ。タオの峠を下ったところで道が舗装道路と山道に分かれていた。右手(南)の山裾を走る線路が見えた。紀勢本線だ。

2万5千分の一地図が入ったGPSで自分の位置を確認できたが、山道は北側の山に通じる林道の気がした。方角が違う。近くにあった民家の玄関口、裏口から声を掛けるが返事がない。棚田に人影が見えた。あぜ道を下って声をかけて道を聞いた。山道はやはり林道だった。山里の北側を通る舗装道路を歩くしかない。1キロ先に和深川王子神社があると教えてくれた。

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途中から道路工事中の砂利道になった。神社手前で工事中の作業員に話を聞くと、山を縦貫する高速道路の建設が予定されており、その工事のためのアクセス道路をつくり、既存の村道の幅員を広げる工事だという。工事関係者の姿をのぞけば人影はまったくなかった。

和深川王子神社に着いたのは14時20分。さらに30分歩いてやっと世界遺産・長井坂の登り口についた。ここから急斜面を約200m上る。"古道"の雰囲気が残る山道で、30分ほど歩くと右側に枯木灘の眺望が開ける。緩やかな上り下りを繰り返しながら稜線を歩く。1時間余りで見老津登山口に着く。そこから見老津駅までは至近距離だ。この間、誰にも会わなかった。古道と枯木灘の眺望を独り静かに楽しめた。

083.jpg 見老津発17時18分の列車で周参見に戻り、国民宿舎枯木灘すさみに一泊。素泊り4800円(朝食付5850円)だ。