高校生の規範意識 http://www.rondan.co.jp/html/pijyon/0403/040304.html を転載した。4年前の調査結果だが、日本の高校生の規範意識に驚いた。私の認識とのギャップが大きくショックである。


(平成16年3月4日)

東 京 コ レ ス ポ  ン デ ン ス


* 高校生の規範意識は最低

   もう日本を見習っていてはダメになる


 文部科学省所管の「一ツ橋文芸教育振興会」と「日本青少年研究所」が、さきに日 本、アメリカ、中国、韓国の四カ国の高校生を対象にした意識調査を行ない、その結 果がこのほどまとまった。

この調査は各国それぞれ約1,000人ずつ、合計約4,000人の高校生から得た回答を集 計したものだが、その中の主な項目をひろって見ると次のようになる。

  各国高校生(15歳?18歳)の意識調査
質問     回答性別 日本 米国 中国 韓国
男は男らしく   (男)

すべき      (女)
49.2 65.1 83.0 67.4
40.4 62.4 79.7 40.9
女は女らしく   (男)

すべき      (女)
38.9 61.0 75.9 61.3
22.5 55.5 68.0 32.3
結婚前は純潔   (男)

を守るべき    (女)
40.9 47.5 72.9 71.2
29.2 55.9 76.5 76.6
売春は良くない  (共通) 73.9 57.7 90.4 85.0
売春は本人の自由 (共通) 24.0 28.0  6.3 10.6

 [数字は 「まったくそう思う」 + 「まあそう思う」 の合計。 %]

これらの他にも規範意識として「一般的に好ましくない行動」として14項目を挙 げて評価を求めている。  日本の高校生はその中で「学校のずる休み」は27.4%だけが良くないと答えている。  つまり、残りの7割以上が"ずる休み"は別にどうってことはないと考えている。

また「先生に反抗する」「親に反抗する」についても、中国や韓国が70?80%の高 さで、これを"してはいけない事"としている。  米国でも40%が「いけないこと」としているのに対して、日本ではいずれも80%近 くが、反抗することは別にいけないことだとは思っていない、と大きくその差が開い ている。

また、アメリカの高校生の90%以上が「男は女を守るべきだ」としているのに対し て、日本は69.7%にとどまり、四カ国の中で最低だった。 


この統計結果を見たアジア系のY記者はいう
日本の十代の若者を見ていて、日頃私が感じている事が、かなりこの数字に反映 されて、実証されていると思います。  私も日本語を理解しますが、特に日本の若い女性が使っている日本語は正しくない と思います。

外国籍の私が聞いていても目茶苦茶です。 その上、ボキャブラリー(語 彙・言葉の範囲)が貧困です。  日本語には長年にわたって培われてきた敬語や謙譲語、それに男女別の言葉も立派 に生きているはずです。

そしてそれらは決して人格や性別を差別するための用語ではなく、伝統的な日本独 特の文化だと思います。  時代の流れで言葉も当然変化します。 ですが、いまの若い人たちの言葉使いはそう した文化の発展に繋がるものとは考えられません。

言語がその国の文化を象徴しているとするならば、意識にもそれらが反映されて、 考え方や行動に現れて来るものです。  日本では、100人のうち平均で7割近くの高校生が"男は男らしく、女は女らしく ある必要はない"と否定的な回答をしています。

特に目立つのは女子高生の8割近くが"女らしさ"であることを否定していること は驚きです。  中国の圧倒的な肯定的回答とは比較になりません。  それに少し意外だったのは、男女同権の先進国だと思われている米国が、韓国より 肯定派が多い事です。

韓国が日本の文化の影響を受けたとは思いたくないのですが。  また、"結婚までは純潔を守る"などの性のモラルと意識についても、中国や儒教 の精神が強く残っている韓国の80%近くが、性の規範意識の高さを表わしているのは 当然としても、日本は最低の数字を示しています。

日本では、1999年に『男女共同参画社会基本法』が制定されました。 しかし、だか らといってすべての男女の性差別を無くせば良いと言うものではありません。  どうも、ジェンダー(社会的、文化的に作られた性差別)と言う意味を良く理解も 検討もせず、ただ社会の風潮に乗り遅れるな、とばかりに、言葉だけが一人歩きして いるような気がします。

これまでアジアの多くの国は、日本の経済発展を、驚異の目で、そして時には見習 うべき一種の教訓として捉えてきました。  しかし、残念ながら、これからの将来を担っていくこの国の若者の意識がこのよう な数字で現れていることに危惧を覚えます。  それは、単に性差別や男女共同参画社会に対する意識の問題にとどまらないからで す。

つまり、男女の性別が、生理学的にもそれぞれの機能を認め合い、相互に補完し合っ て社会を構成していくと言う、基本的な原理を踏み外した、片寄った考え方から、こ のような結果が導き出されてきたのだと思うからです。  親子の対話に始まる家庭のしつけから、学校教育のあり方、社会の環境、人間関係、 物欲主義、政治・経済など、すべての文化に直接繋がってくる問題だと思うからです。

和製英語の"ジェンダーフリー"を振りかざして、"らしさ"などは必要ない、間 違った考え方だ、とする人たちがいる限り、本当の男女共同参画社会とは程遠い、ま すます歪んだ自己主張型人間の増殖を見るでしょう  


トーマス・J・ナーサム

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