ネット利用のルールとマナー

十数年前までのネットユーザの多くは、ネット利用のエチケット(ネチケットnetiquette)を心得ており、またウィルスや情報漏えい問題も少なく、安心してネットを使っていた。アメリカでは、新しいネットユーザは毎年9月に急激に増えた。新入生が学校からメールアドレスをもらって利用し始めるからである。

こうした新規ユーザは学校からネット利用のルールとマナーを教えられ、行儀作法の良いネットユーザになる。だから、安全なネット環境で安心して使えるような状況があった。ところが、無料のHotmail、これを買収したMSN、そしてAOLが急成長するとともに、一般の人たちが簡単に無料メールアドレスを取得し、ネチケットを教わることなしにネットを使い出した。

そのことが、ネットでのルールを無視したメールやマナーの悪いメールが横行する要因になったといわれる。パソコンやインターネットが爆発的に普及し、マナー教育をうけていない人たちが大勢を占めるようになれば、もはや安全で安心して使えるようなネット環境を維持することは不可能になった。

日本でも事情は同じである。もちろん政府や公的機関、教育機関はネット利用のルールとマナーを守るように啓蒙しているが、後追いになっている。財団法人インターネット協会が「インターネットを利用する子供のためのルールとマナー集」というのを公表しているが、なんだか変だ。「分からないことがあれば先生や親に聞きましょう」といたるところに書いてあり、「教師・保護者」のための解説も書いてある。それは大変よいことで、だれも異論がないだろう。

しかし、問題はパソコンやインターネット、メールの使い方を知らない保護者が多いことではないだろうか?子供のほうが親よりも良く知っているとすれば、知らない親が知っている子供をどうやって指導、監督できるのか?企業においても、自分でパソコンやネットを使いこなせない経営幹部が多いとしたら、どうして社員のネチケット教育をできるのか?

デジタル移民や難民の人は、「インターネットを利用する子供のためのルールとマナー集」、「インターネットを利用する方のためのルール&マナー集」を読んでネチケットを勉強することだ。危険なメールが安全だと思って使うことほど危険なことはない。自分の子供を守るためにも、何が危険で、どうすれば危険を察知し避けることができるかを勉強すべきである。

アメリカでは、数年前に社会問題化したMySpaceでの子供たちの個人情報流出と犯罪での利用の危険性にいちはやく気が付き、騒ぎ出したのは親たちであった。日本では、アナログ世代の親たちがネットで子供が危険にさらされることに無頓着すぎるのではないかと思う。無知ゆえに無頓着になっているというのは言いすぎだろうか?


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